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東京競売ウォッチ

2026年10月13日

第811回 管理組合申立て競売の赤羽マンション

 空き家問題が頻繁に報道されている昨今である。報道の中心は一戸建てであるが、マンションについても同様な問題が生じ始めている。団塊の世代が後期高齢者になっていく2030年あたりを迎えるとこの問題はさらに大きくなっていくだろう。10月1日開札で一番人気となったのは東京メトロ南北線「赤羽岩淵」駅徒歩8分に立地する築29年の鉄筋コンクリート造の専有面積約20坪のマンションであった。

 このマンションは新築当時購入した方が約5年前に亡くなり、その配偶者と見られる方が相続後1年後にその方もまた亡くなってしまい、子供二人が二次相続で均等に相続している。そしてこの二次相続後約4年間にわたり管理費および修繕積立金の支払いが止まり、今般管理組合から裁判を起こされ競売に至ったのである。

 この間、固定資産税等の支払いも滞ったようで、東京都の差押登記もなされている。開札の結果は売却基準価額2256万円に対し28本もの入札があり、最高価4789万円にて競落されていった。滞納管理費等は130万円程度であり、競落者は4900万円強、専有面積坪単価約250万円での入手になる。

 さてマンションの場合一戸建てにはない管理費や修繕積立金がある。相続により取得した相続人の資力が不足し、管理費等を支払えなくなればこのような管理組合申立ての競売対象になることも生じる。来る大相続時代には管理組合申立て競売が増加するように思う。

山田 純男(やまだ・すみお)

1957年生まれ。1980年慶應大学経済学部卒業。三井不動産販売およびリクルートコスモス(現コスモスイニシア)勤務後、 2000年ワイズ不動産投資顧問設立、及び国土交通省へ不動産投資顧問行登録(一般90号)。主に投資家サークル(ワイズサークル会員)を 中心に競売不動産や底地などの特殊物件を含む収益不動産への投資コンサルティングを行っている。 著書に「競売不動産の上手な入手法」(週刊住宅新聞社、共著)「サラリーマンが地主になって儲ける方法」(東洋経済新報社)がある。 不動産コンサルティング技能登録者、行政書士、土地家屋調査士有資格者。


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