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東京競売ウォッチ

2015年3月17日

第269回 八丁堀のマンションに入札43本

 2月に入り2回目の開札であった2月26日開札も、前回同様100%の競落率であった。これで2月は売れ残りなしである。

 この日の入札1番人気は東京メトロ日比谷線「八丁堀」駅徒歩約8分に立地するマンションであった。築13年強のSRC造12階建ての3階で、専有面積約21.5坪の3LDKである。売却基準価額は2,950万円であったが、これに対し、入札43本が入り、最高価4,864万円弱で業者が落札していった。専有面積坪単価は226万円強であるが、滞納管理費を考慮すると坪単価は約230万円である。

 ちなみに、この同じマンションに昨年3月に売買があった。その部屋は2階の1Kで専有面積14坪弱と小さな部屋であったが、成約専有面積坪単価は約216万円であった。

 今回の競落坪単価を下回っており、競落業者としては昨年の相場を15%以上は高く再販しなければマージンを得られないだろう。

 また、この物件は昨年10月に1回開札対象になっている。この時は「変更」ということで、開札が延期されている。おそらくは所有者側から、物件明細書等の記載について、事実と相違があるということで、執行異議が申し立てられたと考えられる。

 このように「変更」を理由に開札がなくなる物件は、4カ月程度で再度入札対象となる。

山田 純男(やまだ・すみお)

1957年生まれ。1980年慶應大学経済学部卒業。三井不動産販売およびリクルートコスモス(現コスモスイニシア)勤務後、 2000年ワイズ不動産投資顧問設立、及び国土交通省へ不動産投資顧問行登録(一般90号)。主に投資家サークル(ワイズサークル会員)を 中心に競売不動産や底地などの特殊物件を含む収益不動産への投資コンサルティングを行っている。 著書に「競売不動産の上手な入手法」(週刊住宅新聞社、共著)「サラリーマンが地主になって儲ける方法」(東洋経済新報社)がある。 不動産コンサルティング技能登録者、行政書士、土地家屋調査士有資格者。


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