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東京競売ウォッチ

2021年2月2日

第538回 2021年最初の競落もマンションが一番人気!!

 2021年最初の開札は1月20日に行われた。昨年に引き続き入札は堅調で競落率100%でのスタートとなった。日銀のマイナス金利政策は当分行われる模様であり、投資運用資資金は膨れ、株式や不動産に向かう図式が続きそうだ。そんな流れを汲んだこの日収益ワンルームへの入札も高水準で行われたが、一番人気であったのは、再販用築浅マンションだった。

 その物件は京成本線「堀切菖蒲園」駅徒歩3分に立地している。築5年半と新しく専有面積は約22坪の3LDKである。所有者占有で滞納管理費等は約35万円ある。この物件の売却基準価額は2509万円であったが、これに対し32本の入札があり、最高価3677万円にて競落されていった。この物件のある他の部屋は昨年に成約実績があるが、それを見ると成約価格は専有面積坪当たり200万円超である。とすると対象物件は4500万円程度の再販価格も見込めよう。

 マンションの高水準競落が続いた昨年であったが、この事例だけ見るとやや水準が下がったような感じもする。ただ一方で前述の競落事例の地域では、売買価格総額が4000万円超であると今売れている一戸建と競合することも考えられる。入札者はその辺のところも考慮したようにも思う。

山田 純男(やまだ・すみお)

1957年生まれ。1980年慶應大学経済学部卒業。三井不動産販売およびリクルートコスモス(現コスモスイニシア)勤務後、 2000年ワイズ不動産投資顧問設立、及び国土交通省へ不動産投資顧問行登録(一般90号)。主に投資家サークル(ワイズサークル会員)を 中心に競売不動産や底地などの特殊物件を含む収益不動産への投資コンサルティングを行っている。 著書に「競売不動産の上手な入手法」(週刊住宅新聞社、共著)「サラリーマンが地主になって儲ける方法」(東洋経済新報社)がある。 不動産コンサルティング技能登録者、行政書士、土地家屋調査士有資格者。


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