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東京競売ウォッチ

2026年01月20日

第776回 2025年競売市場の総括(2)

 先週の本欄では2025年東京地裁本庁の競売市場は例外として全国的に競売物件が増加に転換した年であったことを紹介した。さて表1は2025年東京地裁本庁の落札価格の売却基準価額に対する上乗せ率が記載されている。これを見ると全体で約2.5%下落していて競落水準は微減に見える。

 しかし、マンションに限って言えば逆に1%以上上昇している。マンションの相場が堅調であったことが窺われる。ただ本欄1月5日号にて紹介した「三田ガーデンヒルズ」の売却基準価額未満での競落に見られるように一部高額マンションに相場反転の兆しが年末にかけて表れた。

 次にグラフ1は落札1物件当たりの入札本数推移であるが、これを見ると2024年から2025年にかけて10本強で変化なく経過した。競落水準が高いことで、入札を躊躇するケースもあって入札参加者は伸びていないようだ。

 また2025年は弊社の推計では競売申立て後の任意売却の割合は7割を超えている。これはこれまでにない高さであり、2025年は堅調な不動産価格を背景に任売率の高い1年であったと言える。

山田 純男(やまだ・すみお)

1957年生まれ。1980年慶應大学経済学部卒業。三井不動産販売およびリクルートコスモス(現コスモスイニシア)勤務後、 2000年ワイズ不動産投資顧問設立、及び国土交通省へ不動産投資顧問行登録(一般90号)。主に投資家サークル(ワイズサークル会員)を 中心に競売不動産や底地などの特殊物件を含む収益不動産への投資コンサルティングを行っている。 著書に「競売不動産の上手な入手法」(週刊住宅新聞社、共著)「サラリーマンが地主になって儲ける方法」(東洋経済新報社)がある。 不動産コンサルティング技能登録者、行政書士、土地家屋調査士有資格者。


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