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2026年04月14日

第787回 板橋の1R売却基準価額未満で競落

 サラリーマンの不動産投資としてまずは最初に挙げられるのがワンルームマンション投資である。購入者は販売会社が斡旋する投資ローンを利用して購入する。そこでそのマンションが投資ローンの対象になるかどうかが、価格水準を決定する大きな要因になる。その基準というのは個々の融資機関により異なるが、おおむね次のようである。

 1.東京都内立地、2.最寄り駅から徒歩10分以内立地、3.2階以上の住戸、4.築25年以内、5.総戸数20戸以上、6.専有面積18㎡以上で室内に洗濯機置き場、これらの条件をクリアすれば良い水準の流通価格となるようである。逆にこれらの条件から逸脱する場合は、購入の際に投資ローンを利用できないことから現金購入の投資家に限られることで価格は低くなる。(利回りは高くなる。)

 3月11日開札では都営三田線「板橋本町」駅徒歩7分に立地する築約20年で、専有面積約6.4坪のワンルームマンションが開札対象となった。このマンションの売却基準価額は1153万円であったが、これに対し集まった入札は4本で最高価は1130万円とそれを下回る水準での落札であった。このマンション、先の投資ローン融資基準に照らしてみると、立地や築年そして専有面積等はクリアしている。

 しかし、この対象住戸が1階にあるので、この点及び総戸数が16戸と20戸未満である点の2つが基準から外れている。そのためか先の売却基準価額未満の落札となったと言えそうだ。ワンルームマンションの入札においては入札価格検討において気をつけておきたい基準だろう。

山田 純男(やまだ・すみお)

1957年生まれ。1980年慶應大学経済学部卒業。三井不動産販売およびリクルートコスモス(現コスモスイニシア)勤務後、 2000年ワイズ不動産投資顧問設立、及び国土交通省へ不動産投資顧問行登録(一般90号)。主に投資家サークル(ワイズサークル会員)を 中心に競売不動産や底地などの特殊物件を含む収益不動産への投資コンサルティングを行っている。 著書に「競売不動産の上手な入手法」(週刊住宅新聞社、共著)「サラリーマンが地主になって儲ける方法」(東洋経済新報社)がある。 不動産コンサルティング技能登録者、行政書士、土地家屋調査士有資格者。


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