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東京競売ウォッチ

2020年2月4日

第497回 高額修繕積立金が入札意欲落とすか?

 2020年最初の開札は1月23日であった。この日大量入札物件は比較的少なく20本を超えたのが一番人気のマンションのみであった。全体的に2020年も築浅のマンションが入札を主導する感じの結果であった。

 その一番人気であったのは東急多摩川線「矢口渡」駅徒歩約7分に立地する築26年で専有面積19坪の3LDKで、売却基準価額は1862万円であった。これに対し入札は24本あり、結果最高価3141万円弱にて再販業者と思しき会社が競落していった。

 市場価格としては専有面積坪単価180~190万円、総額として3400~3500万円とも見られるところで滞納管理費も40万円程度あり、結構強気の入札に思える。

 しかし競落会社は需要が堅いと見て更なる高額の再販価格を狙うと思われる。一方マンションながら入札が無かったものもある。JR常磐線「亀有」駅徒歩約12分に立地する築22年で専有面積約22.5坪の3LDKがそれである。売却基準価額1801万円(買受可能価額1440.8万円に応札が無かった。

山田 純男(やまだ・すみお)

1957年生まれ。1980年慶應大学経済学部卒業。三井不動産販売およびリクルートコスモス(現コスモスイニシア)勤務後、 2000年ワイズ不動産投資顧問設立、及び国土交通省へ不動産投資顧問行登録(一般90号)。主に投資家サークル(ワイズサークル会員)を 中心に競売不動産や底地などの特殊物件を含む収益不動産への投資コンサルティングを行っている。 著書に「競売不動産の上手な入手法」(週刊住宅新聞社、共著)「サラリーマンが地主になって儲ける方法」(東洋経済新報社)がある。 不動産コンサルティング技能登録者、行政書士、土地家屋調査士有資格者。


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