講談社が発行する『週刊現代』３月１８日号に、「不動産は３月に売れ！」という記事が掲載された。その中に、住友不動産が販売中の「シティテラス小金井公園」を揶揄している記述があったため、住友不動産が誤報として"厳重抗議"する事件があった。

　まず、「不動産は３月に売れ！」という記事の冒頭を引用する──。

　いま、マンション業界で異変が起きている。不動産関係者が明かす。

　「ほとんど知られていませんが、大手ディベロッパーが、西武新宿線沿線で開発している郊外型の新築マンションの値下げに踏み切りました。西武線沿線はそれなりに人気だし、この物件は１０００戸弱を抱える巨大マンションで、駅までシャトルバスが運行されていたり、フィットネスジムがついていたりとサービス、施設ともに充実している。これまでなら『即完売』だったでしょう」

　「ですが、これがどうしても売れない。公表価格は、７０平方メートル・３ＬＤＫで４０００万円を切りますが、実際の販売価格はこれよりかなり低くなっているようです。このディベロッパーは、竣工後かなり時間が経っていても、『値下げをしない』ということをモットーとしてきたので、『ついにあそこも値下げか』と業界は騒然としています」──。

　これに対して、住友不動産は３月１０日付で、「週刊現代の報道記事について」と題する反論を行った──。

　株式会社講談社発行の「週刊現代」（３月１８日号）において、「不動産は３月に売れ！」という記事の冒頭に不動産関係者の話として、上記のような記述が掲載されました。

　「西武新宿線沿線で販売中の駅までシャトルバスを運行させる１０００戸弱の新築マンション」は社名並ひびに物件名こそ表記されてはおりませんが、弊社の「シティテラス小金井公園」を示唆しているように読み取れます。

　当該物件では記載されているような事実は一切なく、何の裏付けもないにも関わらず、読者の耳目を集めようとした悪質な記事というべきものであります。

　当社としては、この誤報について講談社に厳重に抗議のうえ訂正を要求したところ、本誌と同時に配信した週刊現代デジタル（有料ｗｅｂ版）の当該部分を本日付で削除するとの回答を得ましたので、ご購入者様をはじめ、ご心配をお掛けしました関係各位にご報告申し上げます。

　なお、「シティテラス小金井公園」は昨年９月の販売開始以来、多くの方々にモデルルームにご来場いただき、お陰さまで順調に契約を進め、今月２１日から第２期の販売を開始致します──。

　この「シティテラス小金井公園」に関して、住友不動産は昨２０１６年７月８日にプレスリリースを発行。「７月９日からモデルルームの一般公開を始める」とした。そして９月から第１期販売を開始した。

　それから、現在（２０１７年４月）まで、わずか７カ月しか経っていない。しかも竣工予定は２０１８年１月である。同社の完売目標時期は早くても、竣工から半年～１年程度であることが多いので、２０１８年後半から末頃ということになる。

　冷静に考えると、２０１７年３月期には、住友不動産は大型タワーマンションの販売が堅調だったため、営業利益が４期連続で過去最高を記録したばかりである。すなわち、「シティテラス小金井公園」の値下げをしなければならない理由は見当たらない。

　マンション掲示板「マンションコミュニティ」をチェックすると、「シティテラス小金井公園ってどうですか？」の中に、『週刊現代』の記事が貼り付けてあり、投稿者の間で「値引きした」「いや値引きしていてない」という泥仕合が繰り返されていた。罪作りな記事というほかはない。

　完成予想図（プレスリリースから引用）

　【シティテラス小金井公園概要】

　所在地─東京都小平市花小金井南町一丁目

　交通─ＪＲ中央本線「武蔵小金井」駅からバス６分・徒歩４分

　　　　西武鉄道新宿線「花小金井」駅から徒歩８分

　規模─地上９階、全９２２戸

　中心価格─４２００万円台（７０.７９平方メートル）

　竣工予定─２０１８年１月

　売主─住友不動産

　設計・施工─長谷工コーポレーション