住友商事と野村不動産の分譲マンション、「吉祥寺御殿山HOUSE」（武蔵野市御殿山1丁目）のモデルルームを取材してきた。

　吉祥寺はメジャーセブン（不動産大手７社）が実施する「首都圏　住んでみたい街アンケート」において、４年連続でトップになった。しかも、武蔵野台地に支えられ、かつ立川断層帯や新宿断層帯の影響を受けにくいとして、東日本大震災後には防災面からも評価が高まっている。

　よって、「吉祥寺御殿山HOUSE」のパンフレットでも、その事実を強調していた。

　「メジャーセブン」2011年9月30日発表

　　首都圏　住んでみたい街ランキング

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　　1吉祥寺　　　　　　　11神楽坂

　　2自由が丘　　　　　　12表参道

　　3恵比寿　　　　　　　13麻布十番

　　4二子玉川　　　　　　14たまプラーザ

　　5横浜（神奈川県）　　15品川

　　6広尾　　　　　　　　16中野

　　7目黒　　　　　　　　17豊洲

　　8中目黒　　　　　　　18青山

　　9鎌倉（神奈川県）　　19代々木上原

　　10代官山　　　　　　 20三軒茶屋

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　取材から帰ってインターネットで調べると、少し気になる声があった。「ランキングで吉祥寺が1位になるのは、不動産大手7社が調査に際して、前年の結果を表示するなど、何らかの形で誘導しているためではないか。必ずしも、都民あるいは武蔵野市民の実感を、反映しているわけではない」。確かに、一理ある批判である。そのため、各種のアンケート調査を調べてみた。

　「SUUMO」2012年1月調査

　　関東版　住みたい街ランキング

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　　1吉祥寺　（昨年順位、1）

　　2横浜　　（2）

　　3自由が丘（3）

　　4鎌倉　　（4）

　　5大宮　　（10）

　　6下北沢　（9）

　　7新宿　　（5）

　　8二子玉川（5）

　　9中野　　（12）

　　10代官山 （11）

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　「SUUMO」のランキングでも吉祥寺が1位になっている。ただし、SUUMOはリクルートのウェブサイトなので、メジャーセブンの調査結果と似た傾向になっても不思議ではない。

　さらに調べると、角川マガジンズが発行する雑誌『東京ウォーカー』のランキングにたどり着いた。同誌の読者は若い世代が主力なので、「メジャーセブン」や「SUUMO」の調査対象とは、明らかに属性が異なる。

　雑誌『東京ウォーカー』2012年2月28日発表

　住みたい街ランキング

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　住んでよかった街　　順位　　　住みたい街

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　　　吉祥寺　　　　　1　　　　　吉祥寺

　　　中野　　　　　　2　　　　　下北沢

　　　三鷹　　　　　　3　　　　　中野

　　　浅草　　　　　　4　　　　　自由が丘

　　　立川　　　　　　5　　　　　高円寺

　　　西荻窪　　　　　6　　　　　中目黒

　　　八王子　　　　　7　　　　　恵比寿

　　　赤羽　　　　　　8　　　　　三鷹

　　　荻窪　　　　　　9　　　　　池袋

　　　池袋　　　　　 10　　　　　新宿

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　『東京ウォーカー』のランキングでも、やはり吉祥寺が1位である。よって、その点に関しては、「メジャーセブン」の調査結果を否定する必要がないことが分かった。

　ただし、「住んでよかった街」には、吉祥寺、中野、三鷹、立川、西荻窪、八王子、荻窪と、中央線沿線の街が実に7つも入っている。これは、明らかに、東日本大震災の影響と思われる。

　「メジャーセブン」と「SUUMO」のアンケート調査には、なぜ、このような「中央線現象」が反映されなかったのだろう？