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2013年8月6日

第111回キャピタルゲートプレイスの第1期販売で「全戸登録」

 三井不動産レジデンシャルと野村不動産は6月下旬、東京都中央区月島1丁目に建設中の超高層マンション、「キャピタルゲートプレイス」の第1期1次販売(322戸)を実施し、「全戸登録」を達成。次いで7月に第1期2次登録および第1期3次登録を実施した。

 四方を道路に囲まれた5600平方メートル超の敷地に、制震構造のタワーマンション「ザ・タワー」、店舗、医療機関、公益施設などで構成される商住一体型の大規模複合再開発プロジェクトである。

 第1期販売分(322戸)の専有面積は40~113平方メートル、価格は3750万~1億6930万円、平均坪単価は330万円台になる。

 販売面には2つの特徴があった。まず、そのスケジュールである。

 平成24年2月─着工。

 同年11月下旬─広告開始。

 平成25年4月5日─事前案内会開催。

 同年5月25日─モデルルームオープン。

 同年6月29日~7月7日─第1期登録受付。

 同年7月─第1期2次登録、3次登録受付。

 同年8月5日~15日─夏季休業。

 記者発表は6月25日に開催されたが、その時点における資料請求は約9000件、来場は約2500組。販売巧者とされる三井不レジと野村不動産がタッグチームを組んだだけに、そのスピード感が際立っている。そして、売れ行きも極めて好調に推移している。

 販売面のもう1つの特徴は、モデルルームが「聖路加タワー」(51階建)の高層階に設置されたこと。聖路加タワーとキャピタルゲートプレイスは、隅田川をはさんで向かい合う位置に立つ。このため、聖路加タワーのモデルルームから外を眺めると、まるでキャピタルゲートプレイスから外を眺めているような感じで、分かりやすくて面白かった。

 キャピタルゲートプレイスの概要を簡単にまとめておく。

 (1)「月島」駅直結・徒歩1分、東京メトロ有楽町線と都営大江戸線の2路線利用というアクセス性。

 (2)地上約187m・53階建て、総戸数702戸(事業協力者住戸207戸含む)というスケール。

 (3)ランドマーク性と照明計画。

 (4)スカイラウンジやウェルネススタジオなど、大規模物件ならではの充実した共用部とソフトサービス。

 (5)約72時間稼働の非常用発電機など、万が一に備えた防災対策。

 (6)東京都マンション環境性能表示において、全項目で最高評価の三ツ星獲得。



細野 透(ほその・とおる)

建築&住宅ジャーナリスト。建築専門誌「日経アーキテクチュア」編集長などを経て、2006年からフリージャーナリストとして活動。  東京大学大学院博士課程(建築学専攻)修了、工学博士、一級建築士。日本建築学会・編集委員会顧問。 ブログ『建築雑誌オールレビュー』を主宰。日経産業新聞『目利きが斬る・住宅欄』に寄稿。  著書に、『建築批評講座』(共著、日経BP社)、『建築家という生き方』(共著、日経BP社)、 『ありえない家』(日本経済新聞社)、『建築産業再生のためのマネジメント講座』(共著、早稲田大学出版部) 、 『耐震偽装』(日本経済新聞社)、『風水の真実』(日本経済新聞出版社)ほかがある。


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