１０月には、１日３回形式という、比較的珍しい記者発表が大阪と東京で開催された。このうち東京では、三井不動産レジデンシャルとＩｃｏｎｉｑｕｅ特定目的会社が、「パークコート青山ザタワー」の記者発表を１１時～１２時、１３時～１４時、１４時～１５時という３つの時間帯に分けて実施した。

　ここで予備知識を身につけておこう。

　２０１５年に販売された高額マンションのうち、西日本で最高額を記録したのは、三菱地所レジデンスが販売した、「ザ・パークハウス京都鴨川御所東」（京都市上京区）の広さ約２８７平方メートルの住戸で、価格は７億４９００万円だった。

　一方、東日本で最高額だったのは、三井不動産レジデンシャルが販売した、「パークコート赤坂檜町ザタワー」（東京都港区）の広さ約２０４平方メートルの住戸で、価格は１５億円だった。

　そして、２０１６年に東京で販売されるマンションとしては、「パークコート青山ザタワー」の住戸が１５億円を超えるのではないかと予想され、強い関心を集めていた。そういう中で三井不レジが記者発表を実施したのである。

　【第１期販売の概要】

　登録受付期間─１０月１５日～１０月２３日

　販売戸数─５５戸

　専有面積─約７０～約２３４平方メートル

　販売価格─１億７８８０万～１５億円

　平均坪単価─９５０万円

　広報担当者によると、記者発表を３回形式にしたのはモデルルームが広くないため、ということだった。私が参加した１回目（１１時～１２時）の出席者は９名だったが、シアターがこぢんまりしているため、２つのグループに分かれなければならなかった。

　さて、「パークコート青山ザタワー」のキャッチコピーは、「港区青山エリアに誕生する世界基準のラグジュアリータワーレジデンス」。曲線的な形状、豪華な共用施設、プレミアムなサービスに特徴がある。　

　（外観イメージ）

　特にインパクトが強いのは２６階の「ウォーターフロア」で、水面と眺望が連続する「インフィニティプール」は圧巻だった。また２５階の「スカイフロア」には眺めのいいスカイラウンジや、贅沢な雰囲気のクラブラウンジがあり、バーサービスも提供される。

　（２６階のインフィニティプール）

　これとは別に、２３４平米タイプのモデルルームは、今までどこでも見たことのない出来栄えだった。

　（２３４平米タイプのモデルルーム）

　なおＩｃｏｎｉｑｕｅ特定目的会社は、シンガポールの不動産会社「ＣＩＴＹ　ＤＥＶＥＬＯＰＭＥＮＴＳ　ＬＩＭＩＴＥＤ」がこの事業のために設立した会社だという。同社は、住宅をはじめオフィス、ホテル、サービスアパート、ショッピングモールなど、多岐にわたる事業を世界２６か国９４か所で展開。またシンガポールでは３万６０００戸を超える高級レジデンスを開発した実績がある。

　シンガポールおよびインフィニティプールというキーワードを結びつけると、シンガポールの「マリーナベイサンズホテル」の屋上にある、有名な「世界最上空に位置する、世界最大のインフィニティプール」にたどりつく。

　この「マリーナベイサンズホテル」は、３棟の曲線状のタワーの頂部にインフィニティプールを設置するという構造になっている。ただし、Ｇｏｏｇｌｅで「マリーナベイサンズホテル」を画像検索すると分かるが、「マリーナベイサンズホテル」と「パークコート青山ザレジデンス」のタワー自体の形はまったく似ていない。

　【パークコート青山ザタワー概要】

　所在地─東京都港区南青山二丁目２７番１他

　交通─東京メトロ「青山一丁目」駅徒歩３分

　敷地面積─約３９１０平方メートル

　規模─地上２６階・地下１階建

　総戸数─１６３戸

　着工─２０１５年９月１４日

　竣工─２０１８年３月下旬（予定）

　入居─２０１８年４月下旬（予定）

　売主─三井不動産レジデンシャル、Ｉｃｏｎｉｑｕｅ特定目的会社

　設計・施工─大林組

　管理会社─三井不動産レジデンシャルサービス