リアナビ｜スペシャリストの眼

「斜め45度」の視点

2015年1月13日

第162回賃貸ランキングで「ＳＵＵＭＯ」が首位陥落

　ウェブサイトの客観的な評価・比較を行うモーニングスター社が公表した、「Ｇｏｍｅｚ賃貸不動産情報サイトランキング２０１４年１２月版」で、リクルート住まいカンパニーが運営する「ＳＵＵＭＯ」が首位から陥落した。

　初めて調査が行われた２０１２年１１月版では、ランキングは「賃貸・売買」が一体になっていた。

　【２０１２年１１月版「不動産情報（賃貸・売買）サイトランキング」】

　１位　「ＳＵＵＭＯ」

　１位　「ＨＯＭＥ'Ｓ」

　このように、リクルートの「ＳＵＵＭＯ」とネクストの「ＨＯＭＥ'Ｓ」が同点１位と、首位を分け合った。

　翌２０１３年から、調査は売買不動産ランキングと、賃貸不動産ランキングに分かれた。

　【２０１３年１２月版「売買不動産情報サイトランキング」】

　１位　「ＳＵＵＭＯ」

　２位　「ＨＯＭＥ'Ｓ」

　【２０１３年１２月版「賃貸不動産情報サイトランキング」】

　１位　「ＳＵＵＭＯ」

　２位　「ＨＯＭＥ'Ｓ」

　結果は両部門とも「ＳＵＵＭＯ」が首位を占めた。

　しかし２０１４年には、「ＳＵＵＭＯ」は売買ランキングで１位を守ったが、賃貸ランキングでは「ＨＯＭＥ'Ｓ」に抜かれて初めて首位を陥落した。

　「ＨＯＭＥ'Ｓ」は、同一の建物をまとめて表示する、閲覧済みの物件が一目で分かるなど、物件を探しやすくするための工夫が評価された。また、独自の認定店や優良店ランキング、不動産会社の口コミ・評価、駅や市町村の家賃相場などのコンテンツも考慮された。

　今後は、「ＳＵＵＭＯ」と「ＨＯＭＥ'Ｓ」の両雄に、売買ランキングで一躍３位に上昇した「Ｙａｈｏｏ！不動産」を加えた三者で、激しいつばぜり合いが続けられるだろう。

細野透（ほその・とおる）

建築＆住宅ジャーナリスト。建築専門誌「日経アーキテクチュア」編集長などを経て、2006年からフリージャーナリストとして活動。　東京大学大学院博士課程（建築学専攻）修了、工学博士、一級建築士。日本建築学会・編集委員会顧問。ブログ『建築雑誌オールレビュー』を主宰。日経産業新聞『目利きが斬る・住宅欄』に寄稿。　著書に、『建築批評講座』（共著、日経ＢＰ社）、『建築家という生き方』（共著、日経ＢＰ社）、『ありえない家』（日本経済新聞社）、『建築産業再生のためのマネジメント講座』（共著、早稲田大学出版部）、『耐震偽装』（日本経済新聞社）、『風水の真実』（日本経済新聞出版社）ほかがある。