リアナビ

スペシャリストの眼

「斜め45度」の視点

2013年11月12日

第121回近畿圏マンションの完売情報

 不動産経済研究所が発表した「2013年9月度─近畿圏のマンション市場動向」によると、即日完売物件は10物件299戸だった。主要5物件のデータは以下の通り。

 (1) 「なんばセントラルプラザリバーガーデン」

  (セカンドステージ)3期2次

  浪速区、30戸、平均3986万円、平均2倍、最高21倍

 (2) 「プラウドシティ新大阪」最終期

  淀川区、60戸、平均3182万円、平均1.7倍、最高8倍

 (3) 「ジオ六甲道レジデンス」1期1・2次

  神戸・灘区、16戸、平均4489万円、平均1.2倍、最高2倍

 (4) 「尼崎DCグランスクエア」5期1・2次

  尼崎市、48戸、平均3159万円、平均1.2倍、最高5倍

 (5) 「ザ・京都レジデンス四条河原町」1期

  下京区、130戸、平均5615万円、平均1.1倍、最高5倍

 このうち最も注目されるのは、京都を代表する繁華街がある四条河原町交差点の近くに位置する、京都高島屋のすぐ南側という好立地に分譲された、「ザ・京都レジデンス四条河原町」である。建物は鉄筋コンクリート造、地上11階・地下1階、総戸数204戸+店舗1戸で、販売主は京阪電気鉄道。

 「リアナビ」のマンションカタログによると、分譲戸数は150戸となっているので、残りの55戸は非分譲と思われる。また、平均専有面積は66.58平方メートル、平均価格は5563万円、平均坪単価は276万2000円である。

 このマンションの販売状況を、リクルート社の「SUUMO関西」に掲載された「今週のランキング」と比較すると面白い。

 (1)「SUUMO関西ランキング」(8月7日~8月13日調査)

  「ザ・京都レジデンス四条河原町」がランキングに初登場し6位になる。

 (2) 第1期販売(130戸)

  1次は9月14日~9月21日、2次は9月23日から。

 (3)「SUUMO関西ランキング」(9月25日~10月1日調査)

  「ザ・京都レジデンス四条河原町」がランキングで1位になる。

 (4) 第2期販売(20戸)

  10月12日から。

 このように、「SUUMO関西」のランキングと実際の販売時期は、きれいにシンクロ(同調)している。

細野 透(ほその・とおる)

建築&住宅ジャーナリスト。建築専門誌「日経アーキテクチュア」編集長などを経て、2006年からフリージャーナリストとして活動。  東京大学大学院博士課程(建築学専攻)修了、工学博士、一級建築士。日本建築学会・編集委員会顧問。 ブログ『建築雑誌オールレビュー』を主宰。日経産業新聞『目利きが斬る・住宅欄』に寄稿。  著書に、『建築批評講座』(共著、日経BP社)、『建築家という生き方』(共著、日経BP社)、 『ありえない家』(日本経済新聞社)、『建築産業再生のためのマネジメント講座』(共著、早稲田大学出版部) 、 『耐震偽装』(日本経済新聞社)、『風水の真実』(日本経済新聞出版社)ほかがある。


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